*

帰ってきたASCENT20LE試聴記 その1

公開日: : 試聴記, CLASSIC, QUADRAL, ASCENT20LE

帰ってきたASCENT20LE...、
と言っても、前に試聴したASCENT20LEではなく、
別の試聴機です。

通常使いしているスピーカー+スーパートゥイーターから、
ASCENT20LEに変えたところ、
やっぱりいいですね、ASCENT20LE(^^)。
まだエージングが不十分とのことでしたが、
最初から、かなりいい音で鳴ります。
鳴らしているうちにエージングは進みますので、
その内、また、スピーカーを意識しないで聞くことになるでしょう。

小生は今、
イコライザーカーブの研究真っただ中で、
LPだけではなく、
CDの音もPCに取り込み、
加工しては、あーでもない、こーでもない、とやっています。
本来の「音楽を聞く」ということから、
「音そのものを聞く」という方向になってしまい、
あまりよいことだとは思っていないのですが、
病膏肓に入るというところでしょうか。
フォノ・イコライザーを導入して最初に聞いた、
トスカニーニのチャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」が、
あまりにも違う音で響いたことから始まってしまったのでした。

小生のような少し年季の入った音楽ファンは、
数多くのLPやCDを持っています。
ところが、
やれ、
マスタリングを変えた、
SACDにした、
ハイレゾ音源になった、
てなところで、
どこか強迫観念にかられ、
買い直しや、
同じ録音のCDを何種類も買ってしまうということを、
やってしまっている人が多いわけです。
人のことは言えませんが(^^;;;;。
今まで買ったLPやCDは無駄だったのか?

レコード会社には悪いですが、
そう再々、
LPやCDを買い直してはいられません。
今まで買いためたLPやCDを、
より良い音で聞いてみたい...
というのが人情です。
オーディオ機器も、
そんなに買い替えるわけにはゆきませんし。


そんなこんなで、
古いCDの再生をやってみました。
UNIVERSAL盤DECCAのクナッパーツブッシュ、
「ポピュラーコンサート」と「ウィーンの休日」の2枚組です。
収録された音としては、
キングレコード盤の方が好きで、
UNIVERSAL盤はいい音ながら、
少し頼りなさを感じていました。
その他では、
GuildのLP復刻盤の音がなかなか良かったりして。

CDの音をPCに取り込み、
イコライザーカーブを変えてゆきます。
一般的には、
まず取り込んだ音をRIAAカーブで反転、
その上でいろいろなカーブを被せてゆきます。
PCから、デジタル・アナログコンバーターで、
普段使いのアンプに音を送ってモニターします。
あーでもない、こーでもないと、
いろいろ実験してゆくわけですが、
ここは常套手段としてLONDONのLPカーブ(FFRR)を...。
あれ?AESかな?とか、COLUMBIAかな?とか、
いろいろなカーブを被せてゆくわけですが、
今一つ釈然としません。
そこで気が付いたのが、
NABカーブです。
NABはテープ用のカーブで、
もしかしたら、
RIAAとNAB、どちらかのカーブでマスタリングされたテープが、
CDの元になっていたのではないかと思い、
NABを反転、
その上にLONDONカーブ(FFRR)を被せてみました。
実際は、
LP用のNABカーブとテープ用のNABカーブは違っていたという話もありますが、
こちらは実験、何でもやってみます。

UNIVERSALの2枚組CDでは、
これが思いのほか、よくはまりました。
高域はくっきりしているのに、
低域はDECCAサウンドそのままです。
SACDを含めて、
小生がCDで今まで聞いた中でも、
最も納得できる音と言えるほどです。

ところが件の録音、
AESだという情報があり、
AESを被せてみると...なんとAESでした。
全体に曇りのない、すっきりとした音に変身しました。
へ~、こんな音だったのか...。

カーブを被せる前の段階で、
RIAAで反転すべきなのかNABで反転すべきなのか、
今のところ、
一つ一つを聞いて自分で判断するほかはありませんが、
これが非常に面白い...。
今持っているLP資産、CD資産を活かすことができます。

ASCENT20LEの再試聴は始まったところですが、
HIFI系のスピーカーとしては、
モニタースピーカーのような、
厳密だけれども楽しくない音とは異なり、
非常に良い鳴りっぷりで、
PCからの音を再現してくれています。
しばらく遊べそうです(^^)。

kna_baka_syuzo

関連記事

QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その9

アンプをAccuphase E-306Vから、 LUXMAN L-540に変えてみました。

記事を読む

SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その5

今回はクラシックのオーケストラに戻して、スタンリー・ブラック指揮ロンドン・フェスティバル・オーケ

記事を読む

AURUM RODAN9試聴記8 スピーカーケーブル交換編

過去のAURUM RODAN9の試聴記には、REALCABLEの普及価格帯のスピーカーケーブルを使用

記事を読む

QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その12

親子二代にわたって指揮者、 兄弟も指揮者という、 珍しい存在がパーヴォ・ヤルヴィです。

記事を読む

QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その4

今回は合唱曲を聞いてみました。 フォーレとデュリュフレのレクイエムです。 ミシェ

記事を読む

AURUM TITAN9を聴く

3月よりダイナミックオーディオ5555 4FにてAURUM TITAN9を展示頂いています。 先日

記事を読む

クナッパーツブッシュ研究会へ協賛

先日、ドイツの指揮者クナッパーツブッシュ研究会Kna-clubのオフ会「ハンス・クナッパーツブッシュ

記事を読む

QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その14

今回から、 アンプをMUSICA RAICHO 3 intから、 修理から戻ってきたLU

記事を読む

QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その1

今回から、 QUADRALのハイエンド・ブックシェルフ型スピーカー、 AURUM SED

記事を読む

ARGENTUM520 試聴記その1

ARGENTUM520は入庫数が少ないため、NWJ-STOREを中心にした販売です。 ARGEN

記事を読む

SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その5

今回はクラシックのオーケストラに戻して、スタンリー・ブラック指揮ロ

オーディセッション大阪2022

2022年11月5と6日、大阪心斎橋ハートンホテルで「オーディオ

SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その4

  小生がTGTS01を使い始めることに、最初は不安がなかった

SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その3

  オーケストラ、ポップスと続きましたので、次はクラシックでピアノ

SONIC IMPACT TGTS01 復活試聴記その2

TGTS01復活試聴記その2は、カーペンターズの"The Sing

→もっと見る

  • 住所
    〒557-0045
    大阪府大阪市西成区玉出西2-16-3
    ネットワークジャパン株式会社


PAGE TOP ↑