QUADRAL RHODIUM200 試聴記 その4 一家に1台パラメトリックイコライザー
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RHODIUM200, 試聴記, CLASSIC, QUADRAL
今、以前なら考えられなかったことをいろいろ実験中です。
あらいぐま堂のブログと一部内容がダブりますがご容赦を。
LPを聞くために、
イコライザーカーブ切り替え機能付きフォノイコライザーを
偶然とはいえ必要に迫られて買ったら、
その効果に驚き、
次にCDの音が気になりだしてしまった...
ということが原因です。
CD時代になって、
LPをかなり処分し、
家の棚にはコレクターやマニアほどではないですが、
溢れるほど...というより溢れてしまっているCDがあります。
で、今まで満足して聞いていたのか?
というと、その全てではそうも言えません。
特に古い録音のCD化には、
はてなマークが頭に浮かぶものが数限りなくあります。
それに、
国内盤はリマスタリングとジャケットを変えての再発の嵐、
同じ録音でもレーベルや発売時期によって、
エンジニアが変わるため音が異なる、
輸入盤と国内盤では音が違うなど、
はてなマークが頭に一杯浮かぶことの方が多いと言えます。
新しい録音ではそういうことは少ないですが、
古い録音を中心に聞く小生には、
これは大きな問題です。
「音がよくなって再発売」なんて言われたら、
気になってあれこれ買ってしまうことになりますから(-_-;。
LPを中古で調達し始めてから、
「こりゃLPの方がいいなぁ」と、
CDのあれこれを処分しようと思っていました。
幼児返りみたいですね(^^;;;;。
フォノイコライザーがあるのなら、
CDもイコライザーをつないで聞いてみたら?
ということを思いつき、
ネットオークションでイコライザーを探索して購入しました。
KENWOODのGE-1001という、
システムコンポに含まれていた
パラメトリックイコライザーです。
小生は若い頃、
ロックバンドを組んだり、
シンセサイザー(当時は単音楽器でした)で、
音楽を多重録音で作っていたことがあり、
イコライザーを使うことに抵抗はありません。
その頃はグラフィックイコライザーを中心に使っていました。
パラメトリックイコライザーは、
ミキサーに付いているものを使っていました。
ピュアオーディオ信奉者には信じられないかもしれませんが、
「音は加工して作るもの」「加工して聞くもの」
は当たり前の話で、
小生にはあまり抵抗感がありません。
確かに、
しばらく「それは邪道だ」なんて時期もありましたが、
ピュアオーディオ自体、
ハイエンドのオーディオ機器を、
恵まれたリスニング空間で聞くことができる人の話で、
小生などは、
あまりよいとは言えない住環境で、
ロートル中古オーディオ(しかも初級や中級)で聞くわけですから、
いろいろな工夫が必要だと、
遅まきながら昔に戻ったわけですね(^^)。
RHODIUM200の重心はやや低めながら、
QUADRALでは廉価な部類に入りますので、
音が少し軽いかな...、
と思っていた矢先、
試聴中にパラメトリックイコライザーで実験を始めてしまったわけです。
まだ1週間経っていませんが、
あれこれ聞いては驚く結果になっています。
特に最近(というか昨晩)、
EMIのart盤CD(輸入盤)で、
オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団の
マーラー/交響曲第2番「復活」を聞いた時には、
いろいろ不満のあったこのCDの恐るべき姿を聞いてしまった、
という実感があります。
このCD、同じ録音の初期盤LPやCDも持っていることから、
処分するところでした。
(蛇足ながら、
同じジャケットの国内盤は録音そのものが異なり、
指揮はクレンペラーでも、
バイエルン放送交響楽団とのライヴ録音です。
フィルハーモニア管弦楽団と書いてありますが)
グラフィックイコライザーと異なり、
パラメトリックイコライザーは、
高域、中域、低域の中心になる周波数を選べますので、
まずそれぞれの中心を移動、
Qカーブでディップが出ないようにします。
多くのアンプの能書きに、
その機種のトーンコントロールは、
「パラメトリックイコライザーの特徴を生かし...」
なんて書いてありますが、
Qカーブが調整できない、
高域、中域、低域の中心となる周波数を選べない...
ということから、
いじりすぎると限られた音が強調されるため、
かなり下品な音になります。
ちゃんとしたパラメトリックイコライザーでは、
そういうことはありません。
試行錯誤で調整をしてゆきます。
レベル調整をして、
クレンペラーの「復活」を聞くと...
地の底から湧き出るようなコントラバス、
雑味が多いヴァイオリンや管楽器の音が見事に整理され、
それほどアンプのボリュームを上げていないのに、
美しいハーモニーで、
オーケストラの音に包み込まれるような体験ができました。
合唱も美しいです。
最後のオルガンが登場する箇所では、
この録音では初めてともいえる、
その存在感を確認できました。
恐怖感すら覚える「復活」です。
音楽そのものが鎮魂とオカルティックな内容を含んでいますので、
この恐ろしい音を、
納得しながら聞くことができました。
クレンペラーの「復活」の評価自体が変わってしまいそうな、
凄い音です。
少し軽めの音...
と考え始めていたRHODIUM200から、
第1楽章冒頭、
もの凄く深く重い音が鳴り始めた時には、
早々と音楽に埋没してしまいました。
分解能が高く、
ソースの音をリニアに出してくれるからだと思います。
しまった、AURUMシリーズの試聴の時に、
このことに気が付いてればよかったのに(^^;。
でも、RHODIUM200でも充分な音が聞けます。
RHODIUM200の実力を再認識しました。
一時期(というかオーディオがバブリーな時期)、
家庭用オーディオ機器用のパラメトリックイコライザーは、
あちこちのメーカーから発売されていました。
今は全滅に近く、
新製品を探しても見つかりません。
たぶん、ピュアオーディオが喧伝され、
オーディオ用イコライザー(トーンコントロールを含めて)が、
悪者扱いされたためでしょうか。
「CDは正しい音」という、
これまた間違った認識があったからかもしれませんね。
「正しい音」ならリマスタリングをして再発の嵐、
なんてことにはなりませんし。
住環境、使用機器に応じて、
イコライザーは必需品ではないか?
などと不遜なことを考え始めています。
一家に1台パラメトリックイコライザー(^^;。
パラメトリックイコライザーは、
プロ用ならたくさん販売されていますが、
入出力の形式が問題です。
ほぼ家庭用では使えません。
家庭用は中古で贖うしかない現状ですが、
使い方が難しそうだとか、
イコライザーをはさむと音が悪くなるんでは?
という危惧が吹っ飛んでしまうくらいの効果があります。
困った...CDの整理処分が滞りそうです。
あれこれ聞かないと...。
kna_baka_syuzo
【製品概要】
小さな筐体に驚愕のサウンド
RHODIUM(ロディウム)200は、そのコンパクトな価格・筐体からは信じられないサウンドを提供します。
周波数特性は38000Hzまでを確保、ハイレゾやSACDの繊細な音や倍音を豊かに再生、低域もバランスよく再現します。
ドイツの名門オーディオメーカー”クアドラル”が誇る技術とノウハウが惜しげもなく投入されたRHODIUM200は同社の入門機でありながら高度な音楽再生能力を持った、未来志向のブックシェルフ・スピーカーです。
【スペック】
RHODIUM 200(ロディウム 200)
形式:2ウェイ
基本デザイン:バスレフ
連絡許容入力(W):60W
最大許容入力(W):90W
周波数特性(Hz):40~38,000Hz
クロスオーバー周波数(Hz):2,100Hz
インピーダンス(Ω):4Ω
ユニット構成:Tweeter: φ25mm Aluドーム型トゥイーター
Woofer: φ135mm Titanium-PP
サイズ(W+H+D)cm:15.5cm x 29.4cm x 25.7cm
重量(kg)/台:5.1kg/1台
背面:ゴール度コンタクトシングル・ターミナル
仕上げ:マットブラック
価格:98000円(税抜ペア)
こちらからもご購入可能です。
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