*

QUADRAL GALAN 9 試聴記 その7

公開日: : 最終更新日:2017/06/10 試聴記, CLASSIC, QUADRAL, GALAN 9

GALAN 9の試聴、
少し趣向を変えてLPを聞いてみました。
フルトヴェングラーのSP録音を、
旧ソヴィエトのMELODIYAがLP化したものです。
ジャケットはありません(^^;。
元はHMVです。
楽曲は、
1938年にセッション録音された、
ベルリン・フィルとの
チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」です。
もちろん、モノラルです。
今回聴いたLPのGOSTナンバーは1961でした
(ということは、1961年を起点として、
5年から7年間のうちに製作されたLPということでしょうか?
次のGOSTナンバーは1968です)。

「悲愴」は1938年当時、
ドイツでも人気が高く、
さまざな指揮者が「悲愴」を指揮しています。
1939年に第2次大戦が勃発しましたが、
戦争の最初の頃は、
ドイツとソヴィエトはポーランドを分割占領、
友好国でした。
しかし、1941年、ドイツ軍は突如ソヴィエトに侵攻しました。
さすがにドイツの敗戦まで、
ロシア音楽の演奏はかなり限られたようですが...。
1941年ドイツのソヴィエト侵攻まで、
友好国の音楽ということで、
チャイコフスキーなどロシアの作曲家による作品は、
盛んに演奏されていました。

フルトヴェングラーの「悲愴」は、
ドイツ風にガチガチにまとめたものではなく、
チャイコフスキーの情感を大切にした、
柔軟性のあるロマンに溢れた演奏を繰り広げてゆきます。
第2楽章など非常に美しい音楽になっています。

このような古い録音、製造のLPを、
なかなか満足できる音で聞くことができない理由の一つに、
ピチパチノイズがあります。
輸入盤、特に旧ソヴィエトのMELODIYA盤は、
盤質の問題もあり、
けっこうピチパチノイズが多く、
日本盤やイギリス盤などのLPのような盤質ではなかったことを、
まず頭に入れておかなければなりません。
それでも、カッティングマシーンなどは
かなり優秀なものが使われていましたので、
ノイズを我慢すれば、
音の良いレコードに巡り合うことも少なくありません。
このレコードも、
年代の割に音は非常にバランスの良いもので、
現代のHIFI録音とは言えませんが、
かなりのクオリティを持っています。

そのピチパチノイズが邪魔になって、
なかなか楽しませてくれないスピーカーもありますが、
GALAN 9は周波数特性の高域がずば抜けていて、
さらに解像度が高いためか、
モノラルながらステレオスピーカーで聞くと、
ノイズが音楽の枠の外で鳴っているように錯覚してしまい、
逆にノイズがあまり気にならず、
古いLPでも安心して聞くことができました。
高域特性が優れていると、
ノイズが増幅されて聞こえるのかと思っていたら、
結果は逆でした。
あとはカートリッジとフォノイコライザーの問題ですね。
小生は残念ながらモノラル用カートリッジを持っていないため、
今回はDENON DL-103という、
普及型ステレオMCカートリッジで聞きました。
幸い、フランス盤モノラルLPのように、
ステレオ用カートリッジで聞いても、
サーフェスノイズが大きく付きまというということはありませんでした。

このフルトヴェングラーの1938年「悲愴」も、
当時のドイツにおける録音技術の高さから、
1938年という年代を考えると、
非常に優れた録音です。
ソヴィエトではフルトヴェングラーは意外にも人気が高かったようで、
SPのLP化や、
ドイツの敗戦で接収したテープからの復刻も、
さまざまにされているようです。
GOSTナンバー1961のレコードですが、
GALAN 9はこのモノラル音源を、
しっかりと満足できる音で再現してくれました。


【GALAN 9のスペック】
形式:2ウェイ バスレフ
出力:80/140 W
周波数特性:36…65.000 Hz
クロスオーバー周波数:2900 Hz
能率:85 dB
インピーダンス:4Ω
トゥイーター:quadral quSENSE アルミニウム リボン
ウーファー:155mm quadral ALTIMA
寸法(w x h x d):33 x 21 x 29 cm
重量:10 kg/1台

kna_baka_syuzo

関連記事

QUADRAL RHODIUM200 試聴記 余録 

QUADRAL RHODIUM200は残念ながら販売終了ですが、 幸い試聴機はいまだに家に

記事を読む

QUADRAL RHODIUM200 試聴記 余録その2

QUADRAL RHIDIUM200を外し、 元の友人作ブックシェルフに戻しました。 と

記事を読む

QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その15

今回はギュンター・ヴァント指揮 NDR交響楽団(北ドイツ放送交響楽団)の、 セッ

記事を読む

帰ってきたASCENT20LE試聴記 その6

あちこち中古LPを漁って歩いていると、 思いがけず「へー!」と唸るLPに行き当たることがちょくちょ

記事を読む

QUADRAL RHODIUM200 試聴記 その5

オーディオ機器の試聴会によく使われる音楽に、 リヒャルト・シュトラウスの 「ツァラトゥス

記事を読む

TOKYO AUDIO BASE2019出展後記 1

先週25日、26日東京 御茶ノ水の「ホテルマイステイズ御茶ノ水」にて開催のTOKYO AUDIOBA

記事を読む

QUADRAL ASCENT20LE 試聴記 その7

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番もそうでしたが、 チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲も、

記事を読む

第35回オーディオ・フェスタ・イン・ナゴヤ2018

2018年2月16・17・18日 名古屋で開催される第35回オーディオ・フェスタ・イン・ナゴヤ

記事を読む

帰ってきたASCENT20LE試聴記 その5

小生は多くの音楽ファンと話をする機会がありますが、 高名な割に「分からない」と言われるのが

記事を読む

QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その16

ワーグナーの楽劇からの音楽は、 陶酔するような耽美的な部分があり、 ドイツの伝統的な器楽

記事を読む

TGTS01 番外編

小生が試聴に使っているのは試作品です。 製品版TGTS01も試聴

2020/11/15 AudioRenaissanceOnline

しばらく忙しい時期が続き、 ブログの間が空いてしましました。

TGTS01 試聴記 その14

小生が試聴に使っているのは試作品です。 製品版TGTS01も試聴

TGTS01 試聴記 その13

小生が試聴に使っているのは試作品です。 製品版TGTS01も試聴

TGTS01 試聴記 その12

小生が試聴に使っているのは試作品です。 製品版TGTS01も試聴

→もっと見る

  • 住所
    〒557-0045
    大阪府大阪市西成区玉出西2-16-3
    ネットワークジャパン株式会社


PAGE TOP ↑