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QUADRAL GALAN 9 試聴記 その5

公開日: : 最終更新日:2017/06/10 試聴記, CLASSIC, QUADRAL, GALAN 9

クナッパーツブッシュの試聴が続きます。
小生の聞く音楽の本丸ですのでご容赦を(^^;。
クナッパーツブッシュの演奏録音は、
最も古いアコースティック録音からステレオ録音までありますので、
その中から選んで試聴しています。
小生はこのような古い録音を聞くことが多く、
古い録音の復刻に、
スピーカーの性能がどのように影響するのか、
やはり非常に気になるところです。
今回は、audite盤RIAS放送音源のクナッパーツブッシュ集成です。
もちろん、モノラルです。
auditeのRIASボックスには5枚のCDが入っていますが、
チャイコフスキー/「くるみ割人形」組曲を聞いてみました。
1950年2月1日のRIASによる放送録音です。

RIASとは、
第2次世界大戦のドイツ敗戦後、
アメリカ側に占領されていた西ベルリンに創設された、
「西ベルリンのアメリカ軍占領地区放送局」のことです。
ドイツにはまだ独立した放送局は許可されていませんでした。
多くの音楽放送が行われ、
ドイツのレーベルであるauditeによって、
その放送録音がさまざまに復刻されています。

クナッパーツブッシュは1950年、
第2次大戦後、
初めてベルリン・フィルの指揮台に復帰するのですが、
その一連のコンサートの時の記録です。
1月29日と30日(28日にも放送用の収録を行っています)は、
シューベルト/「未完成」、ブルックナー/交響曲第9番でしたが、
2月1日は、
ハイドン/「驚愕」、「くるみ割り人形」やウィンナワルツなど、
ポピュラーコンサートと言える内容でした。
クナッパーツブッシュは小品でも、
もの凄く威力のある演奏をします。

録音された音は少しドンシャリ傾向ですが、
1950年という年代の放送音源であることが信じられないくらい、
高いクオリティを持っています。
76cmテープからの復刻とあります。
「くるみ割り人形」組曲の序曲は低域が元々ないため、
なかなかその録音の良さが分からないのですが、
GALAN 9では、
2曲目以降、もの凄い低音が入っていることが実感できます。
最後の「花のワルツ」では、
モノラル録音であることを忘れてしまうくらいの、
オーケストラの音の拡がりが想像でき、
抜群の解像度を聞くことができます。
元々、高域が少しきつめの録音、マスタリングですので、
アンプで高域をカットすると、
ピークオーバーはあるものの、
GALAN 9でかなり自然な聴感が得られました。
トーンコントロールが付いているアンプでは、
こういう古い録音は活用したいですね。

音楽はもう最高!
古今数多ある「くるみ割り人形」組曲の録音の中でも最も迫力があり、
熱い「くるみ割り人形」が聞けます。
戦争が終結し、
ベルリン・フィルにフルトヴェングラーが1947年に復帰、
そして1950年のクナッパーツブッシュ復帰ですから、
ベルリン市民には大きな感慨をもって迎えられたことと想像できます。
続いて収録されている、
ヨハン・シュトラウス2世「こうもり」序曲、
「ピツィカートポルカ」、
コムツァーク2世「バーデン娘」も素晴らしく、
最後に収録されている1月30日収録のシューベルト/「未完成」交響曲に至っては、
「未完成」がこれほどの巨大なスケールと破壊的な暗さで演奏された例は、
ついぞ聞いたことがないほど衝撃的です。
小生はオーディオ雑誌に紹介されている「優秀録音」よりも、
こういう古い録音を聞くことの方が多いので、
年代のわりにしっかりとした録音を、
解像度の高いスピーカーで聞けることの意義は大きいと言えます。

実は、
トスカニーニやフルトヴェングラーの歴史的録音も、
GALAN 9で試聴してみました。
結果は非常に良好、
HiFiとは言えない放送録音が中心でモノラルですが、
このような古い録音でも、
GALAN 9では、
切ったら血が出るような生きた音楽を少なからず聞くことができました。
やはり、
オーディオでは音の出口であるスピーカーの重要性を、
実感する結果になりました。


【GALAN 9のスペック】
形式:2ウェイ バスレフ
出力:80/140 W
周波数特性:36…65.000 Hz
クロスオーバー周波数:2900 Hz
能率:85 dB
インピーダンス:4Ω
トゥイーター:quadral quSENSE アルミニウム リボン
ウーファー:155mm quadral ALTIMA
寸法(w x h x d):33 x 21 x 29 cm
重量:10 kg/1台

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